この作品はレズビアンとしてカミングアウトした監督のことばで綴られている。カメラの前で話してくれるレズビアンがいなくて、主に幼なじみのサムイーと自身が出演することになったそうだ。
友人ふたりの会話、親子の会話、親と親との会話など、長年の知り合いだからこそ言える本音の会話をテンポよくていねいに積み重ね、わかりやすい構成となっている。特にレズビアンの親と子どもたちがオープンに話し合う場面は鮮烈である。
「娘がレズビアンだとわざわざ言わない、本当はレズビアンなんだろうけどね」
「本人が幸せになるために全力で応援する」など。
観た人は当事者、家族に共感し、この問題に向き合う勇気と強さを得るに違いないだろう。
2012年マカオ国際映画祭「メイド・イン・マカオ」部門審査員グランプリ受賞。 |